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2018.05.20 Whats VOLVO
ボルボが展開するEVって2018年時点では何がある?
スウエーデンの自動車メーカー、ボルボは全ラインナップにEVを設定すると2017年7月に発表しました。当面はガソリン、ディーゼルなどの内燃機関搭載車も併売されますが、いずれは完全EV化を目指すとのことです。果たして現在はどれほどの進捗状況なのでしょうか?
ボルボの考える”EV”とは?
本来、EVと言えば電力でモーターを駆動させて駆動力を得る「電気自動車」を意味します。電気モーターで駆動力を得る自動車はEVの他にも燃料電池車(FCV)や日産 E-powerのようなパラレル式ハイブリッドがあります。これらの車種は世界でもまだ、数車種程度。自動車業界では、EVには「電動化自動車」の意味を持たせており、ハイブリッド(HV)やプラグインハイブリッド(PHV/PHEV)など内燃機関とモーターを組み合せた動力源もEVとしています。ボルボが当面導入するEVは後者のEVであり、前車の純EVはさらに数年後以降とされています。 2018年5月現在、ボルボが市販しているEV用パワーユニットは「T8 Twin Engine(以下T8と略称)」のみです。従って、T8搭載車=ボルボが発売しているEVとなります。また2018年のジュネーブショーではPHEVユニットにもう1種追加することが明かされました。名称は「T6 Twin Engine」で、T8よりも出力を抑えトルク重視の設定に変更した仕様です。
ボルボのPHEVユニット
ボルボが有する2種のPHEVユニット「T8」と[T6]に関してはメカニズム的には大きな違いはありません。両ユニットとも、ボルボの新世代エンジン「Drive-E」の2.0L直列4気筒エンジンにターボとスーパーチャージャーを装着し、さらに前後車軸にそれぞれ電気モーターを1基ずつ搭載しています。 T8のエンジンスペックは新型V60搭載時で、最高出力222kW(303ps)/6,000rpm、最大トルク400Nm(40.8kgf・m)/2,200-4,800rpmを発揮します。T6のエンジンスペックは186kW(253ps)/5,500rpm、最大トルク400N・m(40.8kgf・m)/1,700-5,000rpmに変更されています。 T6ではエンジンの最高出力を50ps抑えた代わりに、最大トルクを変えず発生回転数の下限を2,200rpmから1,700rpmに、上限は4,800rpmから5,000rpmへと拡大しています。T6のチューニングは日常運転速度域に焦点を絞っており、常に十分なパワーの確保が期待できます。 共通となるモーターのスペックは前モーターが最高出力34kW/2,500rpm、最大トルク160N・m/0-2,500rpm、後モーターは65kW/7,000rpm、240N・m/0-3,000rpmです。エンジン部とモーター部のスペックを合計すると、T6で最高出力285kW(387ps)、最大トルク800N・m(81.5kgf・m)、T8では321kW(436ps)、800N・m(81.5kgf・m)となります。
2018年5月現在発売中のボルボのEVは?
それでは2018年5月現在、ボルボが発売しているT8搭載のEVをご紹介します。ボルボ XC90 ボルボ XC90はボルボのフラッグシップSUVです。T8が搭載されるのは7シーターの”Inscription”と4シーターの”Exellence”です。
ボルボ XC60 2017-2018 日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞車のボルボ XC60はボルボのミッドサイズSUVです。T8は5人乗りの”Inscription”に設定されます。
ボルボ V90 ボルボ V90はボルボのフラッグシップエステート。T8は”Inscription”に設定されています。
ボルボ V90 クロスカントリー ボルボ V90の地上最低高を上げて、SUV風アクセサリーを装着したV90の1バリエーションです。日本に導入されているのはガソリンエンジン車のみですが、スウェーデン本国ではT8が搭載されています。
ボルボ S90 ボルボのフラッグシップセダン。日本仕様ではガソリンエンジンのみの搭載ですが、スウェーデン仕様ではT8が搭載されています。
今後発売予定のボルボのEVは?
ボルボのEVは、新世代プラットフォーム「Scalable Product Architecture(SPA)」をベースに開発された車両に、新世代エンジン「Drive-E」シリーズの「T8 Twin Engine」を搭載しています。既にSPAベースに切り替わった90シリーズには、全車種にT8が搭載されています。ボルボ XC60もまた、SPAベースのためT8を搭載していますし、ボルボ XC40にもPHEVを搭載予定であることが明言されています。 日本への導入予定がまだ明らかにされていない新型ボルボ V60には、T8とT6の2種類のPHEVユニットが導入予定で、近いうちにSPAベースに前面刷新されるS60もV60に準じると考えられます。 SPAへの前面刷新は、ボルボ V40が最後になりそうです。ボルボは2017年7月の発表で2020年までに5台のEVを投入すると明言していました。その後発表されたボルボのEVはXC40、V60、傘下のポールスター社のポールスター1の3台です。早ければ年内にも登場と噂される新型S60を含めても4台で、残る1台はボルボ V40と考えることができます。遅くとも2020年には、ボルボ V40がSPAベースとなって生まれ変わり、ボルボ全車種にEVがラインナップされると予想します。
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