今更ですが、インテリセーフにについて解説します。

日本で初めて完全停止する自動ブレーキを搭載したのは初代ボルボ XC60ということをご存知でしたか？ボルボはこの認可が降りなければ、XC60を日本に導入しないつもりで国土交通省と交渉したそうです。自動ブレーキを含むインテリセーフ。果たしてどのような機能なのでしょうか？

世界の自動車に波及しているASV化 ボルボは1927年の創業時から「人」に安全な乗り物であることを念頭に自動車を設計してきました。3点式シートベルトを発明し特許を取得しながらも無償公開したり、クラッシャブルゾーンの概念を普及させたのは、ボルボ車が世界の自動車産業に貢献した1例です。この自動車の安全対策は現代では、自動運転車にもつながるASV（Advanced Safety Vehicle/先進安全自動車）としていかされています。ASVの定義は国土交通省によれば「先進技術を利用してドライバーの安全運転を支援するシステムを搭載した自動車」とのこと。実用化された技術としては衝突被害軽減ブレーキ、レーンキープアシスト、ACC（Adaptive Cruise Control）、ふらつき警報、ESC（Electronic Stability Control）、駐車支援システムなどがあります。

[caption id="" align="aligncenter" width="461"]

※ACC[/caption]

現代の自動車の保安基準は、世界中のメーカーでほぼ同一となっています。自動車のASV化は日本車に限らず、世界中の自動車で行われているのです。

ボルボのインテリセーフとは？どんな技術がある？ ボルボでは、ASV技術全般を指して「インテリセーフ」と呼称しています。ASV技術は常に進化しているため、その内容は自動車の開発時期や車種の性格により異なりますでは具体的にどのような機能がインテリセーフに備えられているのでしょうか。XC60を例にご紹介します。まずはCity Safetyです。これは数種の技術の総称で「衝突回避・軽減フルオートブレーキシステム」、右折時対向車検知機能の「インターセクション・サポート」、衝突回避支援機能の「ステアリング・サポート」、夜間でも有効に作動する「歩行者・サイクリスト・大型動物検知機能」が含まれます。大型動物検知機能はスカンジナビア半島ならではの機能で、野生のヘラジカとの衝突を避ける狙いです。野生動物保護はもちろんのことですが、ヘラジカと衝突すると車が大破し乗員にも危害が及ぶため、ボルボ・カーズが世界で初めて開発しました。

運転支援技術としては対向車線衝突回避支援機能の「オンカミング・レーン・ミティゲーション」、全車速追従機能の「ACC（アダプティブ・クルーズ・コントロール）」、車線維持支援機能の「パイロット・アシスト」と「LKA（レーン・キーピング・エイド）」、後車衝突回避支援機能付ブラインドスポット・インフォメーション・システムの「ステアリング・アシスト付BLIS」、車線変更時に後続車を検知し追突を未然に防ぐ「LCMA（レーン・チェンジ・マージ・エイド）」、道路から周囲の森林などに不意に車両が飛び出した場合に乗員を衝撃から守る「ランオフロード・プロテクション」、道路から周囲への飛び出しを防ぐ「ランオフロード・ミティゲーション」が搭載されています。

[caption id="" align="aligncenter" width="418"]

※LKA[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="420"]

※LCMA[/caption]

ドライバーへの注意喚起機能として、車両のふらつきを検知するとドライバーに休憩を促す「DAC（ドライバー・アラート・コントロール）」、見通しの悪い場所での後退時に接近車両や歩行者を知らせる「CTA（クロス・トラフィック・アラート）」、重要な道路標識を識別してインパネ内に表示する「RSI（ロード・サイン・インフォメーション）」を装備します。

[caption id="" align="aligncenter" width="420"]