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2018.06.05 Whats VOLVO
エステートで参戦し、モータースポーツ界を驚かせた850エステートって?
ボルボのレースの歴史について
ボルボは安全な車とイメージされますが、安全な車作りのためにも、古くからモータースポーツに積極的に参戦しています。1965年にはPV544がサファリラリーで勝利を飾り、同年に開催されたアクロポリスラリーでは122S Amazonが勝利を収めました。また、市販車をベースとした欧州ツーリングカー選手権(ETC)にはボルボ240ターボで参戦。BMW3シリーズ等を相手に健闘しその外観、アグレッシブな走りから「Flying Brick」(空飛ぶレンガ)と呼ばれました。
ボルボ240ターボはETCシリーズで1985年、1986年と2年連続チャンピオンに輝きレース界から一度退きました。時は変わりサーキットから遠のいていたボルボが、1994年から英国ツーリングカー選手権(BTCC)に戻ってきました。しかもレース車両は誰もが驚いた850エステート!ステーションワゴンという車両ながら大健闘し優勝こそ逃しましたが、入賞を果たしました。その後レギュレーションの変更のためセダンに変更し3位に入賞。その実力を各自動車メーカーに見せつけました。
その後、ボルボは1996年にモータースポーツとカスタマイズのオフィシャルパートナーとし「ポールスター」を設立。スカンジナビア・ツーリングカー選手権(STCC)では幾度となくタイトルを獲得しました。しかし、世界選手権でタイトルを取りたいと言う想いが強く2016年にS60をベースにして世界ツーリングカー選手権(WTCC)にポルスターシアンレーシングとしてフル参戦を果たしました。ボルボはレース界で大健闘し「安全な車」だけではなく「速くてスポーティな車」との印象も持たれました。今回は、ボルボのレース参戦の中で最も印象的な850エステートについて取り上げたいと思います。
エステートで参戦した850エステートについて
ボルボ850エステートは英国ツーリングカー選手権(BTCC)で速くてスポーティなステーションワゴンを印象付けました。 ボルボ850シリーズはセダンから展開され1961年6月11日にストックホルムでワールドプレミアを果たしました。デザインは700シリーズを彷彿としたいましが、850シリーズはFFレイアウトの完全新設計なモデルとなりました。その後、ステーションワゴンに当たるエステートを投入。積載量を最大化するためにリヤを切り立ったデザインとし、ボルボの特徴を捉えていました。 また、2.5L 直列5気筒20バルブNAエンジンだけではなく、エンジンバリエーションを拡大しました。中でもインタークーラー付きターボエンジンを搭載した「T-5R」は5気筒ながら最高出力:240ps、最大トルク:330Nmと人々を魅了しました。「T-5R」には専用スポイラー、専用アルミホイール、専用エギゾーストパイプ等特別な装備が与えられました。限定2,500台で発売されたクリームイエローの「T-5R」はわずか数週間で完売となり、その後ブラックとダークグリーンを同数追加。こうして「T-5R」は合計7,500台生産されることになりました。
ボルボ850エステートは日本市場でも人気を博し1990年代のワゴンブームの火付け役となりました。1994年にはグッドデザイン賞を受賞し世界だけではなく日本でも認められたモデルとなりました。また、ボルボは安全に関しても手を抜くことなく850エステートには前席エアバックや世界初の自動調整式フロント・シートベルト。後席中央部にはインテグレーテッドチャイルド・クッション。さらには、側面衝撃吸収システム(SIPS)等を採用しました。また、1995年には世界初のサイドエアバッグシステムを導入しました。 また、1996年には、ボルボ初となるバスカップリングによるAWDシステムを追加しました。これは自動的に前輪と後輪にトルク配分するフルタイムAWDとなります。850AWDには、193psを発生させるロープレッシャーターボエンジンを搭載しました。これが現代で人気となるボルボXCシリーズの根源になるモデルとなります。
ボルボ850エステートは1997年にビッグマイナーチェンジを迎え人気モデルとしては6年という短い期間850シリーズからS70/V70へと引き継ぎました。 ボルボ850エステートは、標準装備となるサイドエアバッグ等、世界初となる物を数々装備し、各自動車メーカーにあらゆる刺激を与えました。また、XCシリーズの先駆けとしAWDシステムを搭載する等、現代のボルボの根源はここにあると言っても過言ではありません。
これらの技術はこれまでボルボがレース参戦してきた経験と技術が生かされています。レースは速く走り最速タイムを出すだけではなく、ドライバーを守らなくてはなりません。ボルボがレース参戦を続けてきた結果、いまの「安全なボルボ」があると言えます。
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