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ボルボ・S90ってどんなクルマ?
2017年に日本国内での販売を開始したボルボ・S90は、ボルボにとって久々となる大型セダンです。それまでのボルボのイメージを大幅に刷新するプレミアムなセダンの登場は何を意味するのでしょうか?S90の魅力とともに、解説したいと思います。
フラッグシップという存在の重要性
中国のジーリーホールディングスの傘下となってからのボルボは、コンパクトハッチバックのV40の好調などにより、日本国内での販売台数を順調に伸ばしていました。一方で、欧州プレミアムブランドの1つでありながら、メルセデスベンツやBMW、アウディといったドイツ系プレミアムブランドや、ジャガーやマセラティといったその他の欧州プレミアムブランドと比べて、ブランド力がもうひとつ足りないといった課題もありました。
その結果、V40やS60などの主力車種においても、競合ブランドよりも魅力的に見せるために、充実した装備を採用したり値引きをしたりするといった販売スタイルとなっていました。その結果、販売台数は伸長した一方で、利益率が低いというビジネス上の課題を抱えていました。この課題を解決するために、ブランドイメージを向上させるようなフラッグシップモデルが望まれていたのです。
フラッグシップモデルは、それ自体が高利益を生み出すばかりでなく、ラインナップ全体のブランドイメージが向上することによって、必要以上の値引きを行わなくてすむなど、適正価格で販売できるというメリットもあります。例えば、メルセデスベンツのSクラスは高級車のベンチマーク的存在であり、メルセデスベンツのブランドイメージの中心にあります。Sクラスを購入できる方をそう多くはありませんが、Sクラスによって形成されたブランドイメージにより、CクラスやAクラスなどのエントリーモデルを適正価格で販売することができるのです。
「クルマなんて乗れればなんでもいい」という考えもありますが、クルマに対してブランド力やステータス性を求める消費者は多くいるものです。一方で、数値で明確に表せるものでないからこそ、各メーカーは自社のブランド力の向上に注力しているのです。
フラッグシップとしてのS90
上述のような背景の中、ボルボのブランドイメージ向上という使命を背負って2016年1月のデトロイトモーターショーで発表されたのが、S90です。日本市場では、2017年2月に、姉妹車であるV90およびV90クロスカントリーとともに発売されました。これにより、すでに発売されていたXC90とともに、90シリーズのラインナップが揃ったのです。
ボルボが考える「スウェディッシュ・ラグジュアリー」を体現したモデルというS90では、新世代のエクステリアデザインが採用されています。例えば、北欧神話に登場するトール神(雷神)がもつハンマーをモチーフにしたT字型のLEDヘッドライトや、新しくなったアイアンマークを中央に配したグリル、リアライトの力強い造形といったシグネチャーは、長年に渡るボルボのアイデンティティを継承するものです。
「ファーストクラスのインテリア」と胸を張る室内については、9インチの縦型タッチスクリーン式センターディスプレイとその左右に配置された縦型のルーバーがすっきりしたラインを形成しているほか、ドライブモードの選択ボタンやセンターディスプレイ下の音量ボタンの周囲に施された特徴的なローレット加工が高級感を醸しています。最上級のInscpriton、Summumグレードには、柔らかな質感のパーフォレーテッド・ファインナッパレザーシートやナチュラルな風合いを活かしたウッドパネルなどが標準装備されるなど、ファーストクラスと呼ぶにふさわしい上質さを備えています。
安全装備についても、2つの世界初の安全技術を含む15種類以上の先進安全・運転支援技術「IntelliSafe(インテリセーフ)」を標準装備しています。
“世界初”の1つ、「大型動物検知機能」は、スウェーデンで重傷事故の要因となっている、大型動物との衝突被害の軽減を目的としたシステムです。従来のCity Safety(シティ・セーフティ)の歩行者・サイクリスト検知機能に加え、速度が4 km/h以上のとき、前方に大型動物が検知された場合に警告を発し、運転者が警告に反応しない場合には、通常の最大制動力の約30%(約0.3 G)でブレーキが作動。衝突時には約15 km/hの減速を可能とするものです。70 km/h以上の高速走行時に最も効果を発揮し、夜間にヘッドライトで照らされている場合でも検知を行います。
また、もう1つの”世界初”である「ランオフロード・ミティゲーション」はXC90で発表された「ランオフロード・プロテクション(道路逸脱事故被害軽減システム)」に加えて道路逸脱事故の対策として開発された、道路逸脱事故回避を支援する機能です。道路からの逸脱が差し迫っていると予測された場合にのみシステムが介入し、ステアリングを自動的に操作して道路上に戻します。この操作で十分に対応できない場合、ブレーキも作動させて減速させます。車載カメラが車線境界線や側線を検知した状態で、速度が65~140 km/hのときに作動。方向指示器を使用している場合など、ドライバーが自発的に運転している場合、介入をしない仕組みとなっています。
このほか、ボルボが持つ最先端の技術が惜しみなく採用されたS90は、644万円からとなっています。
スウェーデン生産から中国生産へ
S90は、500台限定で日本に導入されました。これは、スウェーデンで生産されるモデルであり、2017年と2018年に2年間の需要を見込んだものと言われています。これ以降のS90は中国での生産となります。日本国内では、中国生産という点は必ずしもポジティブに映ることはありませんが、一方で最先端の設備を備えた中国工場での生産によって、さらなる品質向上が期待されます。ぜひ、フラットな目で確かめてみたいものです。
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