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2018.06.11 Whats VOLVO
環境意識の強さの現れ…ボルボは使い捨てプラスチック使用を2019年までにやめると発表
新型XC40発売や2019年までに全車種にEVラインナップを公約するなど、何かと話題の多いボルボ・カーズですが、今度は2019年末までに使い捨てプラスチック製品の使用停止を発表しました。果たしてその概要は?また何故、今回のような取り組みを行うことにあったのでしょう。
2019年までにプラスチック使用をやめることを発表 2018年5月18日に発表されたプレスリリースによると、現在ボルボ・カーズが使用している使い捨てプラスチック製品は、ドリンクカップ、食品容器、ナイフやフォーク、スプーンなど。今後は紙・木材・パルプなど、生態系による分解が可能な原料を使用した製品に置き換えると発表しています。使い捨てプラスチック製品は新車発表会や自社施設内で使用されていますが、2018年度末までに新車発表会や中国、ベルギー、米国、スウェーデン、マレーシア各国の自社施設での使用を取りやめます。その後2019年中に世界中の直営インポーターが開催するイベントや施設内での使用も取りやめるとのこと。 ちなみにボルボ・カーズの従業員は1名につき、年間500個以上の使い捨てプラスチック製品を使用し、2018年の7カ月の取り組みだけでも140トン以上のプラスチック製品を代替製品にリプレイスできると、ボルボ・カーズでは予測しています。
なぜやめるのか? 元来、ボルボ・カーズが創業されたスウエーデンは、環境意識の高い国です。大自然を環境資源としていることもあり、自然環境保護を最優先させて、人々は生活を営んでいます。2019年までに全車種にEVを設定する戦略は、大気汚染低減に対する取り組みの一環です。 ボルボ・カーズは現代社会でワールドワイドに経済活動を行う企業の当然の責務として、プラスチック製品の低減にも取り組む事にしたのですが、そのきっかけの1つはボルボ・オーシャンレースの開催です。
ボルボ・オーシャンズカップはアメリカンズ・カップと並ぶ、世界最高峰のヨットレースです。現在は2017-2018シーズンのレグ9が行われている最中ですが、レグ6を争った南シナ海では1立法メートルあたり360ものマイクロプラスチック粒子が検出されました。香港近海では75、ニュージーランドのオークランド近海では60のマイクロプラスチック粒子が検出されています。南シナ海のプラスチック汚染度はニュージランドの6倍といえますが、これは人口密集地である中国が近いことが1因と考えられるでしょう。一方、レグ7では人類居住地から2,700kmと陸地から最も遠い海域とされる”ポイント・ネモ”(ニュージーランドと南米大陸の中間地点)を通貨します。地球上で最も行きづらい場所の1つとされるポイント・ネモですら、1立法メートルあたり9~26のマイクロプラスチック粒子が検出されています。南米大陸最南端のホーン岬付近では50粒が検出され、陸地に近づくほど海洋がプラスチックにより汚染されていることがわかります。 これは海洋のマイクロプラスチック粒子が海流により全世界の海に広がり、海洋のプラスチック汚染が拡散していることを意味します。海洋汚染は海の生態系を破壊し人類の食料問題に影響が出るだけでなく、生活用水不足にも繋がり、現生人類の持続性すら脅かす問題です。 そこでボルボは地球環境保護の一環として、使い捨てプラスチック製品の使用停止を決めたのです。
2017-2018年シーズンのボルボ・オーシャンズカップには「Turn the Tide on Plastic」号が参加しています。同船は現在7チーム中6位で、残念ながらレースでの好成績は残せていません。しかしTurn the Tide on Plasticチームの使命はレースに優勝することではなく、世界中に8カ月かけて国際連合の「Clean Sea」キャンペーンを世界に広めることです。
「Turn the Tide on Plastic」は、イギリス発祥の海洋保護活動のキャンペーンスローガンです。これをそのままチーム名に採用し、スカイ・オーシャン・レスキューや環境問題に取り組む財団等の協力・後援を得て、ボルボ・オーシャンズカップに参加しています。
「Turn the Tide on Plastic」チームは寄港地では環境保護セミナーを開催し、レース中に採取したナノプラスチック粒子のデータを公開しています。受講生は海洋のプラスティック汚染に驚愕し、全世界の海洋保護意識の向上を図っています。我々が海洋保護に出来ることは使い捨てプラスチック製品を使用しない、木材など自然に分解される材料で製作された製品を使用することを、ボルボ・カーズは訴えています。
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