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WTCCで活躍したS60ポールスターをご紹介!
現在、その美しい北欧デザインと、次世代パワーユニットを搭載し、広く評価を得ているボルボ。そのなかにあって、ハイスペックを誇り、WTCC(世界ツーリングカー選手権)の2017年度ドライバーズ&マニュファクチャラーズのダブルタイトルを獲得したスポーツモデル。ボルボS60ポールスターをご紹介します。
■2016年からWTCCに参戦
WTCCとは、世界ツーリングカー選手権の略称。F1世界選手権、世界耐久選手権(WEC)、世界ラリー選手権(WRC)と並ぶ、世界をまたに掛けて行われるシリーズ。2018年より、WTCRと名称が変更されています。
競技車は、市販の4ドアセダンがベース。エンジンは、1.6Lの直噴ガソリンターボで、リストリクターと最高回転数が制限されており、タイヤは横浜ゴムのワンメイク。エンジンによるアドバンテージが生まれにくく、クルマの本当の実力が問われます。それだけに接戦が予測され、非常にスリリングなチャンピオンシップにもなっていました。
ボルボは、そのWTCCに2016年よりポールスター・シアン・レーシングチームとして参戦。チームは当初、「1年目を知識や技術の習得、2年目にレースでの優勝、そして3年目に世界タイトルの獲得を目標とする」としていたものの、初年度の第10戦(上海インターナショナルサーキットのオープニングレース)で、エースドライバーのテッド・ビョーク選手が勝利。3カ年計画の目標を1年前倒しで達成しました。
翌年2017年、ホンダとの一騎打ちとなったこの年は、初戦でテッド・ビョーク選手が2位を獲得したのを皮切りに着実にポイント重ね、カタールのロサイル・インターナショナル・サーキットで行われたシーズン最終戦を経て、ドライバーズとマニュファクチャラーズのダブルタイトルを獲得。
WTCCはこの2017年シーズンで14年の歴史に一旦幕を下ろす事となったため、ボルボS60はWTCC最後のチャンピオンマシンとなりました。
■ロードバージョンが100台限定で販売された
このWTCCでの輝かしい歴史を記念して、ロードバージョンとしてS60/V60ポールスターが100台限定で販売されました。
特別にチューニングされたエンジンは、367psを発生する新世代Drive-E 2.0リッター4気筒。従来の3.0リッター6気筒エンジンを上回る性能を発揮しています。加速は、0-100km/hを4.7秒(S60 Polestar、V60 Polestarは4.8秒、欧州仕様参考値)。最高速度は250km/h(リミッター作動、欧州仕様参考値)をマークする性能を発揮しています。
エンジン開発では、新世代Drive-E T6エンジンをベースに、ターボチャージャー、スーパーチャージャー、コンロッドやカムシャフトなど各部の見直しを実施。ボルグワーナー社の4WDシステムと、新たにSport+モードを採用しドライバビリティの向上に貢献しています。
足回りは、ブレンボ製6ポッドキャリパーや新採用の371mmのスロット付フロントブレーキディスクに交換。サスペンションはオーリンズ製DFVダンパーなど、足回りにも抜かりはありません。
それでいて燃費は12.2km/L*(JC08モードS60 Polestar、V60 Polestarは11.2km/L)を達成。ハイパフォーマンスモデルとは思えない、好燃費も魅力です。限定100台のS60/V60ポールスターにはWTCCで培われたレーシングテクノロジーが詰め込まれ、ハイパフォーマンスモデルの名に恥じない性能を発揮しています。
メーカー直系のハイパフォーマンスカーといえば、BMWのMやメルセデスのAMGを思い浮かべる方も多いかと思いますが、性能的にまったく引けを取らず、くわえてWTCCチャンピオンマシンの香りを公道で味わうことができる。そんなS60/V60ポールスターは、じつに贅沢な1台と言えるのではないでしょうか。